学生ローンは学生を対象にしたローンの総称で、現在でも規模が大きなマンモス大学の近くには学生ローン専門の貸金業者が店舗を構えています。
昨今はインターネットから来店不要の手続きができる学生向けローンが増えているので、郊外にお住まいなど近隣に学生ローン業者がない方でも手軽に利用できます。
なお、学生ローンは基本的に大学生、大学院生、専門学生など高校を卒業している学生が対象です。高校生は年齢を問わず原則利用不可のため、ご注意ください。
前提として、学生ローンは貸金業の登録を受けている正規業者が提供しており、法律に則ったサービスです。
貸金業は登録要件が厳しく、法外な金利での貸付や悪質な取り立てをすると、すぐに業務停止命令などの行政処分を受けてしまいます。
法定金利の範囲内でコンプライアンスに沿ってサービスが提供されておりますので、安心してご利用いただくことが可能です。
当然貸金業の登録をしている正規業者から借りるのは違法ではありませんが、利用には一定のリスクが伴いますので、サービス内容をしっかりと理解した上で利用する必要があります。
ローンは(Loan)は融資を英訳した言葉で、貸付サービス全体が該当します。
商品を分割購入する金融商品がローンで、現金貸付がキャッシングだと勘違いする方もいますが、オートローンや消費者金融からの借入も全てローンに分類されます。
なおキャッシングは個人向け少額融資サービスを対象に、消費者金融が定着させた比較的新しい言葉です。
学生ローンは消費者金融のキャッシングと同じように、審査に応じて最大数十万円程度を少額貸付する個人向け融資です。
ローンは貸金業者(債権者)が利用者(借入をする債務者)を信用することで成り立つ契約です。
万が一、貸し倒れをした場合は遅延損害金(延滞利息)を含めた金額で、給料などを差し押さえられる恐れがあります。
ただし、財産の差押えは裁判所を通じた手続きをする必要があり、個人向け少額融資の貸し倒れは強制執行までされないケースが多いです。
借金が膨らんだ場合は自己破産などの債務整理で債務者を救済する制度もあるため、仮に貸付先が一斉に返済しなくなったら銀行・消費者金融のどちらも存続危機に直面するほどの大損害になるでしょう。
ローンの借入審査は申込者の信用度が審査され、住宅ローンや生命保険の契約者貸付など債権者側が損失を出しにくいローンは金利が低く設定されます。
担保がなくて使途自由のローンは債権者側の貸し倒れリスクが高いため、全般的に金利が高めです。
それでも正規業者は利息上限法で15~20%以下の金利までしか設定できないため、貸し倒れや返済遅延の割合が高ければ赤字になります。
ローン業者が一定の基準で借入審査をしているのは、信用できる人だけに貸付しないと赤字になるからです。
なお、以前はグレーゾーン金利と呼ばれる29.2%以下で貸付されていましたが、2006年に最高裁の判決を受けてグレーゾーン金利が撤廃された歴史があります。
実質の上限金利が29.2%から18%(10~100万円の場合)に引き下げられたことで、消費者金融などの審査規準が厳しくなりました。
学生はフルタイムで働くことができないため、自力で安定した高収入を得ることができません。
社会人としての自覚を持っていないため、ブラックリスクに載るなどのリスクを深く考えずに返済遅延をする人が多く見られます。
そのため、銀行や消費者金融によっては学生は申込不可の対応をしているケースがあります。
一方で高校卒業後の進路で進学を選ぶのは、18~22歳くらいのフリーターなどに比べて真面目で経済的余裕がある証拠です。
学生ローンは学生ならではの信用性を見抜くことに特化した貸付サービスで、大手金融機関では審査に落ちる人でも低金利で借りられる場合があります。
慶応大学などお金持ちが通う大学や、早稲田大学など一定の学力が必要な大学の学生は審査に通りやすく、こうした大学の周辺は学生ローン専門業者の店舗が多いです。
学生ローンの上限限度額は30~100万円が相場です。
実際には新規申込時だと10~30万円程度に制限される傾向が強いので注意しましょう。
なお、アコムやアイフルなど学生でも利用できる大手消費者金融は限度額の上限が500万円以上の表示になっていますが、学生だと上限50~100万円程度しか借りられません。
クレジットカードを作ってキャッシング機能を付ける場合は、学生・社会人を問わず10~30万円ほどの限度額で審査に通るケースが多いです。
時間に余裕がある際はキャッシング機能付きクレジットカードの発行を検討するとよいでしょう。
キャッシングローンやカードローンの限度額は利用実績に応じて増えていきます。
学生ローンは卒業して就職すると利用できなくなってしまいますが、アコムなどの大手消費者金融は卒業後も継続利用すれば過去の実績が引き継がれます。
簡単に結論をまとめると学生ローンは限度額が低いですが、他のサービスに比べて極端に低いわけではありません。
借入可能額は個別審査で決まり、将来的に限度額を増やしていきたいなら大手消費者金融などを利用した方が有利です。
成年年齢が20歳に引き下げられる前は、大手消費者金融や銀行カードローンが満20歳以上じゃないと利用できませんでした。
学生ローンも満20歳以上の所が多いですが、一部で存在する18歳以上で親権者の同意があれば借入OKの学生ローンが人気でした。
いずれにしても親権者の同意が大きなネックになりますが、成年年齢が18歳に引き下げられてからは満18歳以上で高校生以外なら親権者の同意なく借りられるサービスが増えています。
なお、大手消費者金融は申込条件を18歳以上に引き下げる所が見られましたが、その後は18歳・19歳の新規申込を停止する対応が多く見られます。
どの業者でも満18歳以上なら無条件で借りられるわけではないですが、成年年齢引き下げで学生ローンの需要が高まりました。
学生ローン以外に学生がお金を借りる方法は次のものがあります。
平成初期は悪徳業者が多かった消費者金融業界ですが、貸金業法の改正によって現在では借入の上限が定められ、過度な取立行為も罰則対象となりました。
もちろん無理な利用はNGですが「ピンチの際にちょっとだけ利用する」というのは賢い使い方と言えます。
なお、借入状況は「信用情報」によって共有されているため、複数の消費者金融(クレジットカードのキャッシング含む)を利用するのはおすすめできません。
自身の求める条件に合ったカードローンを1~2ヶ所に絞り、利用するようにしてください。
▶カードローン参考サイト
お金が借りたい人へ
選択肢の数で見れば、社会人と学生で大きな差はないです。
ただし、学生だと申込できない、もしくは審査に落ちやすい消費者金融と銀行があることを覚えておきましょう。
担保なしで使途自由の借入サービスは、正規業者のほとんどが年利18%前後の借入条件になります。
金利よりも、審査の通りやすさと利便性で借入先を選ぶことをおすすめします。
昨今は来店不要で利用できる学生OKの大手消費者金融が学生から人気です。
友人から借りる行為は信頼を失って人間関係に悪影響を及ばすのでおすすめできません。
貸金業の登録をしていない闇金業者は、何があっても絶対に利用しないでください。
学生が困ったことに直面した場合は、怒られることを覚悟したうえで親へ相談することをおすすめします。
学生向けの支援制度は主に奨学金です。
入学後に申し込みできる在学採用や、返済義務がない給付型奨学金制度などがあるのでチェックしてみてください。
奨学金は相応の審査がありますが、まずは日本学生支援機構(JASSO)などの窓口へ相談してみるとよいでしょう。
学生が金銭トラブルや支払いに関することで困った時は、親や教授、大学職員、バイト先の社員など周囲の信頼できる大人へ相談するのがベストです。
相談できる相手がいない場合や相談したくない場合は、相談窓口をご利用ください。
主な相談窓口は次の通りです。
貸金業の登録を受けている正規の学生ローンはヤバくないですし、審査などで柔軟な対応をしてくれる所が多いです。
学生ローンを利用すること自体は悪いことではなく、就職などへ悪影響を与えません。
一方で返済遅延や貸し倒しをしてしまうと信用情報機関の事故情報へ掲載され、俗に言う「ブラックリスト入り」して様々な悪影響が生じるので注意してください。
学生はやってはいけないラインを判断できない人が多く、学生ローンを利用して借金地獄に陥ってしまう人が一部で見られます。
こうした学生ならではの事情が「学生ローンはヤバい」と言われる理由で、利用するリスクやデメリットは大手消費者金融・銀行と変わりありません。
が大切です。