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返済できなかった場合のデメリット~学生ローン編

万が一学生ローンを返さなかったらどうなるのでしょうか。遅延損害金で膨らんでいく残債のシミュレーションや信用情報機関の事故情報に登録されるデメリット、バイト先の給料などを差し押さえされるリスクなどを徹底解説しています。

返せなかった場合はどうなる

通帳に記載された預金残高
学生ローンは滞りなく返済を続ければ、大きな問題が生じない正規の借入サービスです。
返せなかった場合は様々な弊害が発生するので、一切の遅延もなく滞りなく返済するようにしてください。

 

返済遅延や貸し倒しで生じる問題は、主に遅延損害金と信用情報への事故登録です。
最悪のケースでは、アルバイトや将来就職した時の給料が差し押さえられてしまいます。

 

借金が膨れる

パーセントと書かれた単語帳
学生ローンをはじめ、消費者金融やクレジットカードの多くは18%以下の借入条件になっていますが、返済遅延をすると通常金利とは別に年利20%ほどの遅延損害金が発生します。
学生ローンなどのフリーキャッシングは金利18%に設定されていることが多く、遅延損害金を含めると年利38%のペースで借金が膨れ上がっていきます。

 

ちなみに10万円を借りた場合にかかる1ヶ月の利息は約1,500円で、返済遅延をすると利息1,500円+遅延損害金1,700円の計3,200円前後です。
そのまま返済遅延を続けると、翌月は10万3,200円の38%、翌々月は10万6,500円の38%といったペースで借金が膨らんでいきます。
返せなかった場合でも遅延損害金を含めて年利38~40%が上限になるため、数ヶ月で借金が数倍に跳ね上がるようなペースでは増えません。

 

信用情報機関への登録

学生ローンを返せなかった時に生じる最大の問題が、信用情報機関に事故情報として登録されてしまうことです。
信用情報機関とはローン業者や銀行などの金融機関が、利用者の信用を共有する目的で借入などの利用履歴を記録する金融機関向け情報ネットワークです。

 

長期にわたる返済遅延(一般的に累計で3ヶ月の遅延)や貸し倒れ、債務整理、規約違反に該当する取引(クレジットカード現金化など)をすると、どこの金融機関でも審査に通らなくなってしまいます。
返済遅延などは信用情報機関に事故情報として登録され、自己破産を除いて5年間掲載されるので注意しましょう。

 

信用情報機関に事故情報が登録されると、どこからもお金を借りられなくなってしまうことから「ブラックリストに載る」などの呼ばれ方をされています。
社会人になれば遊ぶお金や生活資金が足りなくなることは減りますが、クレジットカードを新しく作れなくなり、車などのローン購入ができない弊害が生じます。
卒業後の生活に悪影響が出てしまうので、学生ローンは滞りなく返済するようにしてください。

 

返せなかった場合の流れ

弁護士のイメージ
学生ローンを返さないと、最初はメールや電話で遅延している案内の連絡が来ます。
業者によっては短期間の返済遅延でも、郵送で督促状を送付するケースがあるので注意してください。

 

メールや電話で反応がない場合は、契約者の住所に郵送で送付します。
貸金業法は取り立てのルールが細かく決まっているので、正当な理由なく離れて住む実家や学校、バイト先などへ書類を送ることはありません。

 

さらに長期の返済遅延を続けると、元金・利息・遅延損害金の総額を一括弁済するように求められます。
一般的にこの状況まで発展する、もしくは発展する可能性がある場合は、債務整理の専門家へ相談することが望ましいです。

 

学生ローンなど少額融資での返済トラブルは、弁護士もしくは司法書士(140万円以下のみ)に相談すれば、今後の利息停止と長期返済計画への組み直しによる任意整理で解決できるケースが多いです。

 

債務整理の手続きもせず、ひたすら借金を返さないまま放置すると、ローン会社(債権者)は裁判所で強制執行する手続きをします。
そして、勤務先に対して給与の差し押さえなどをされる流れになるので注意しましょう。

 

ただし、裁判所での手続きは時間と労力がかかるので、学生ローンなどの少額融資は法的手段には出ず、債権者が泣き寝入りするケースも珍しくありません。
結果的に踏み倒してしまう学生も多くいますが、信用情報の事故情報に登録されるペナルティがあります。

 

なお、学生ローンなど担保不要のローンは、車やバイク、スマホ、PCなど担保に入れていない財産を差し押さえられることはありません。
高額な借金だと自身の名義である不動産などを差し押さえられることがありますが、元金が数十万円程度の学生ローンなら給与以外を差し押さえられないと思って大丈夫です。